メガネの魅力を深める一日 ― シャルマン工場見学レポート<後編>
2023年10月20日コラム
前回に引き続き、メガネの魅力を深める一日 ― シャルマン工場見学レポート<後編>をお届けします!
前編はこちら▼
8年の歳月をかけて生まれた新特許素材「エクセレンスチタン」
メガネフレームは20点以上の部品の集合体である事をご存じでしょうか。
200以上の製造工程の約半数が部品加工であり、その部品同士の接合箇所は10箇所以上。
其々の部品の精度が非常に求められます。
今はメガネの材質として一般的に扱われている「チタン」ですが、元々は非常に堅く、加工が難しい材料とされていました。
1980年代、世界で初めてチタン製メガネの開発に成功。
小さなメガネ部品に応用できた事で、鯖江市は国際的にも注目を浴びるようになりました。
シャルマンの特に注目すべきは「ラインアート シャルマン」に主に使用される『EXCELLENCE TITAN』という新特許素材とその加工技術です。
『エクセレンスチタン』は超弾性、形状記憶性、ニッケルフリー、広いデザイン性と、メガネフレームとして非常にメリットの多い素材です。
シャルマンの創業者である名誉会長 堀川馨氏の ”装用者にとってよりよいメガネのかけ心地” を追求するには素材から開発するしかない、そんな使命感と熱意から、素材そのものの開発に8年を要しました。
さらに通常の溶接では範囲が広く素材が熱によるダメージを与えてしまう為、部品同士を瞬時に溶解させて接合する微細レーザー溶接技術を開発しています。
レーザー溶接の細密な作業と、それを行えるそもそもの部品の精密な作りが三位一体となり「まるでかけていることを忘れてしまうほどの掛けごこちの良さ」を実現させたと実感します。
▲EXCELLENCE TITAN使用フレームの刻印▲
▲精巧なレーザー溶接による柔軟性に優れたテンプル▲
デザインである染色・七宝は手作業でしか表現出来ない高級感を漂わせています。
若い職人の生業となる立派な工業品となり得ており、オートメーションと手作業の融合性がメガネフレームのクオリティを作り出しています。
普段店頭にてラインアートをご試着される方の「こんなに軽いかけ心地ははじめて」という感想の裏には、シャルマンの高度な技術やかけ心地を追求する情熱、開発にかかった年月、企業努力があってこその商品です。
メガネは私たちの視力を補正するだけでなく、個性を表現し、スタイルを引き立てるアクセサリーでもあります。
使う方にとって、その背景にあるストーリーを知れる事も、メガネをもっと愛着を持って身に着けられるのではないかと感じました。
メガネの魅力をもっと探求し、スタイルに取り入れるきっかけとなれるように、私たちもその背景を伝える事を大切にしてまいります。
この記事をきっかけに、シャルマンの「ラインアート シャルマン」のかけ心地を是非店頭にて実感してください!
1人でも多くのお客様の視生活がより良いものになるように、これからも私たちは日々勉強してまいります。
▲ラインアート婦人用人気モデル▲
㈱シャルマン